観音崎
午前中少しだけ勉強してから(このところバーンスタインの講義録を一生懸命読んでいる)観音崎へ。ぐずぐずしていた上に電車に乗り遅れ、目的地に着いたのは午後遅くだった。雲が厚く、いっそう空が暗い。毎年感じることだけれど、つるべ落としと言われる通り11月に入ってから追い立てられるように日が早く沈む。電車の中で調べてみたら東京は12月初めが最も日没が早いそう(16時28分)。おととしの11月にヨーロッパに行った時、日の短さと空の低さに閉口した。ストックホルムに着いた翌朝8時にカーテンを開けた時の驚きといったら。北国の人たちは毎年あの光の少ない季節を過ごすのだから、その粘り強さにはきっとかなわないだろうと思った。東京の冬の良いところはとにかく晴れて空が高いことだ。空気はかりかりに乾燥するけれど。
観音崎をぐるりと歩いて、灯台にも上がった。16時の閉館ぎりぎりだった。ここの楽しいのは東京湾を出入りする実に様々なたくさんの船を見られること。そしてその後ろには対岸の千葉が見える。海や鳥、猫の写真を撮って、日没の頃バスに乗った。海沿いを走るバスの車窓からは写真を撮った海が見える。暗くなってからいっせいに灯台や対岸の工場の明かりがともり、幻想的な感じになることを知った。もう少しゆっくり過ごしてもいいということだ。
変わらず写真は大切な楽しみで、今はまた白黒フィルムで撮ることに戻っている。昨日観た写真展ではデジタルカメラによるモノクロプリント展示だった。(オリンパスギャラリー東京での清水哲朗写真展「Anchin」https://fotopus.com/event_campaign/showroomgallery/detail/c/732)プリントのクオリティも素晴らしく、もうデジタルだから、フィルムだから、という時代ではないなと思った。でもフィルムの良さは、カメラもフィルムもシンプルなことだと思う。ラボテイクにフィルムを出して帰宅。現像を受け取るのが本当に楽しみ。
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