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2020年9月10日 (木)

シューマンの3番

今日からシューマンの交響曲第3番のリハーサルが始まった。僕がシューマンの素晴らしさに目を開かされて初めて(2020年8月の日記をご覧下さい http://ichirocello.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-d6c6ef.html)、久しぶりに弦楽器14型の大きさのオーケストラで弾き、様々なことが思い浮かんだ。

第1楽章の再現部、ファゴットとチェロ、それからクラリネットとヴィオラで演奏される2小節フレーズは、ブラームスの3番の主題を思わずにいられない。そもそもシューマンの3番とブラームスの3番の冒頭のリズムは、こちらが3拍子のヘミオラ、あちらが6拍子という違いはあるにしても、似ている。ブラームスはシューマンへ敬意を表して、同じ番号の交響曲で同じリズムを用いたのだろうか。(二人はどちらも4曲の交響曲を書いた。)

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第4楽章の冒頭、管楽器のコラールに対する弦楽器の3連符のピチカートは、指揮の大野和士さんも言っていたけれど、第九の第3楽章のピチカートを思い起こさせる。

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終楽章、148小節からの2小節間でクラリネット、ファゴット、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの演奏するシ・ラ・ファ・レ・・・、という音型はシューマンのピアノ五重奏、第1楽章繰り返しの第1カッコと全く同じ。フレーズの行き先の座りはピアノ五重奏の方が良いと思う。

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やはり終楽章の255小節からのフレーズ。もしニ長調で書かれていたら、マーラーの「巨人」の終楽章、クライマックスへの入り口に聞こえるかもしれない。金管楽器の後のヴァイオリンの動きまで似ている。(もちろんシューマンが先に書いた。)

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僕の一面的な聞き方でも様々なことが聞こえてくるのだから、つながりを思い起こさせる音型は、きっと他にも多くあると思う。(交響曲ではなく、そしてこれはよく知られたことと思うけれど、シューマンのピアノ協奏曲の冒頭、オーボエが吹く旋律のリズムは、シューベルトのアルペジョーネソナタの旋律のリズムと似ている。)
このような関連を感じるのは、勘違いかもしれない。あるいは優れた作曲家なら誰でも思いつくことなのかもしれない。でももしかして、作曲家たちは世代を越え、意識の下でつながっているのだろうか、と思う。地下深くの水脈を共有しているように。

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