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2023年3月12日 (日)

12月の日経新聞から

12月20日日経朝刊に掲載された、独ポツダム気候影響研究所長ヨハン・ロックストロームさんの記事から、
『気候変動は制御不能な領域に入りつつあることが、科学的根拠とともに明らかになってきた。温暖化の影響で起きる熱波、豪雨、病気の広がりなどは適応できる限界を超え、人々に移住を迫るところまできた。
 気温の上昇は、元に戻らない「ティッピングポイント(転換点)」に急速に近づいている。・・・』

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12月29日日経朝刊から、
『新型コロナウィルスに感染する確率と、飲み会やイベントなどへの参加頻度にはどのような関係があるのか。日本経済新聞などが約3万人のデータをもとに分析したところ、飲み会にほとんど参加しない人の感染確率が6.3%だったのに対し、「週1~2回以下」とほどほどに飲みに行く人の確率は8.4%で、差は約2ポイントだった。』

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12月22日日経朝刊から、
『会計検査院は21日、2021年の東京五輪・パラリンピックの開催経費が大会組織委員会の公表額より2割多い1兆6989億円だったとの調査結果を国会に提出した。大会と関連する「関連経費」を合わせると約3兆6800億円になる。国はこれまで経費の総額を公表してこなかった。』

12月28日日経朝刊に掲載された、「何のための東京開催か?」という記事から、
『現時点で開催の意義を問われると、日本の民主主義が機能していないことを教えてくれた、としか答えられない。この国では合理的で民主的な合意形成は働かず、既得権益を持つ組織や人が勝手に利権を分け合う旧態依然としたメカニズムが機能している。オリパラをめぐる汚職や談合、公費の不透明な使われ方は、その現実を社会に突き付けている。』

12月31日日経朝刊に掲載された、IBMフェロー浅川智恵子さんの記事から、
『 ー なぜ日本では多様化が進まなかったのか。
「根が深い。長年、高齢男性中心で意志決定してきた構造問題だ。民族的な多様性が低い社会という歴史的背景もある。教育の問題も大きい。日本は障害児が特別な支援学校に行く習慣的な制度がある。先進国では異質だ。』

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12月18日日経朝刊から、
『名古屋大学の依田憲教授と竹内一郎教授らの研究チームは、海鳥の一種であるオオミズナギドリが台風の目に向かって飛ぶ行動を発見した。あえて台風の目に向かって飛ぶことで、陸上に吹き飛ばされるリスクを下げている可能性がある。』

12月25日日経朝刊から、
『東北大学の千葉聡教授や大学院生の千葉稔さんらはゲノム解析と古文書の分析から、ニホンヤモリが約3000年前に中国から渡来し、関東に定着したのは200年前以降にすぎないと解明した。日本各地のヤモリを解析し、社会の発展と共に生息域が広がった様子も明らかになった。』

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12月9日日経夕刊から、
『書店のない市町村が全国で26.2%に上ることが出版文化産業振興財団の調査で8日、分かった。全国1741市区町村のうち456市町村が書店の空白域となっている。』

12月13日日経夕刊から、
『通常の学級に在籍する小中学生の8.8%に学習や行動に困難のある発達障害の可能性があることが13日、文部科学省の調査で分かった。2012年の前回調査から2.3ポイント増えた。35人学級であれば3人ほどの割合となる。』

12月23日日経夕刊から、
『世界保健機関(WHO)は19年「ゲーム障害」を依存症の一種と認定した。ゲームをしたい衝動を抑えられず、問題が起きても続けてしまう。世界の有病率は3%程度と推定する研究があり、男性に多い傾向が報告されている。』

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12月16日日経朝刊に掲載された、サッカー、ワールドカップに関する中村憲剛さんの記事から、
『フランスの強みのひとつは、鼻が利く選手が多いことだ。チャンスとピンチの芽をすばやく嗅ぎあて、人数をそろえて事にあたる共同作業のみごとさがモロッコを一枚しのいでいた。』

12月16日日経夕刊に掲載された、鏑木毅さんの記事から、
『私がはっきりとゾーンを感じたのは2009年のUTMB(ウルトラ・トレイル・デュ・モンブラン)だけだ。
 通常、100マイル(約160キロメートル)レースの最終盤のきつさはこの世の地獄とも思えるほど。だがこのときは違った、まるでドローン映像で自分自身を客観的に見ているかのような、不思議な光景が頭をよぎり、時折、誰かに背中を押されている感覚もあった。
 そして「このままどこまでも走り続けられる」と思えるほど、苦しみのさなかにあってなんともいえない幸福感が身を包んだのだった。』

12月30日日経朝刊に掲載された、為末大さんの記事から、
『現代の若者は子供のころからインターネットが身近で、自分たちが世界でどの位置にいるかを相対的に意識できた初めての世代だ。過去からの莫大なデータにも容易にアクセスできるなかで育ってきている。こうした時代や環境が、常識や既成概念を超えて圧倒的な結果を残す若者が続々と登場する背景にあるのではないか。』

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12月25日日経朝刊に掲載された、東松照明さんの記事から、
『写真家は、医師のように治療せず、学者のように分析もせず、神父のように支えない。落語家のように笑わせもせず、歌手のように酔わせない。ただひたすら見るだけ。見ることと選ぶことに終始するのが写真家である。』

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