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2023年11月 9日 (木)

6月の日経新聞から

2023年6月を振りかえってみる。

6月30日日経朝刊から、
『オランダのラドバウド大学などは、新型コロナウィルスの流行で世界的に外出自粛などの対策が実施された2020年初めに、野生動物が自由に動き回っていたとの調査結果をまとめた。
 ・・・・・
 20年と19年の2~4月を比較したところ、ロックダウンなどで移動制限が厳しかった地域で動物の移動距離は平均73%長くなった。道路の交通量が減り、移動しやすくなったとみられる。』

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6月20日日経朝刊から、
『新型コロナウィルスの一部を鼻で感染させると、脳内炎症を引き起こすことがマウス実験で判明したと、東京慈恵医大のチームが19日までに米科学誌に公表した。倦怠感やうつ症状などのコロナ後遺症を発症する仕組みの一つとみられるという。既存の認知症薬がこうした症状を改善させる可能性があるとして、臨床試験を進めている。』

6月22日日経夕刊から、
『全米教育統計センターが21日発表した学力調査によると、中学2年生に相当する13歳の読解と数学の学力が新型コロナウィルス流行前と比べて大幅に下がったことがわかった。特に数学はもともと学力が低い生徒の落ち込み幅が大きく、人種別では低所得層が多い先住民や黒人、ヒスパニック系の低下が目立った。コロナ禍を経て学力格差が広がっている様子が浮き彫りとなった。』

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6月2日日経朝刊から、
『魚介類の水揚げが減り続けている。農林水産省の漁業・養殖業生産統計によると、2022年の漁業と養殖業の合計生産量は前年比7.5%少ない385万8600トンだった。減少は2年連続で、統計を取り始めた1956年以降の最低を更新した。海水温の上昇による環境の変化が影響を及ぼしている。』

6月19日日経夕刊から、
『食卓に欠かせないオリーブオイルの価格が急騰し、史上最高値を付けている。主産地のスペインで昨年夏以降の干ばつで原料となるオリーブの収穫量が半減。今年も平年を下回る降水量が続き、昨年に続く大不作の恐れが出ている。』

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6月29日日経朝刊から、
『カナダ東部で続く山火事の煙がスペインなど欧州西部に到達している。米航空宇宙局(NASA)の一般向け情報提供機関であるアースオブザーバトリーが26日、明らかにした。』

6月11日日経朝刊に掲載された世界気象機関(WMO)事務局長、ペッテリ・ターラスさんの記事から、
『「高温をもたらすエルニーニョの発生と人間活動による気候変化が相まって、地球の気温は未踏の領域に入るだろう」。2023~27年の予測を盛り込んだ最新の気候報告書の公表に合わせ、警鐘を鳴らした。』

6月28日日経朝刊から、
『世界気象機関(WMO)によると、2010年代に世界で発生した自然災害は3165件と、1970年代の5倍近くに増えた。うち8~9割は暴風雨と洪水が占める。気候変動による水の脅威の増加に世界全体が身構えている。』

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6月13日日経朝刊から、
『「国民病」となった花粉症による経済損失が3800億円を超える可能性があることが、民間試算で明らかになった。政府は5月に健康被害と経済損失を抑えるための対策を打ち出した。花粉発生源のスギの伐採や植え替えの促進を柱とする。』

6月11日日経朝刊から、
『海洋汚染で注目される小さく砕かれたごみ「マイクロプラスチック」。人の体内から見つかったという報告が相次ぎ、環境問題から健康問題へと広がりを見せている。形状や含まれる化学物質、体内に取り込む量など様々な要素がからみ、その長期の毒性の解明は簡単ではない。』

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6月23日日経朝刊から、
『京都大学は細胞を組み立てて立体的な組織をつくる「バイオ3Dプリンター」を使い、傷ついた指の神経を治療することに成功した。気道などの器官や臓器そのものを再生する研究も国内外で進む。20~30年後に臓器を作って移植する技術ができれば、健康寿命を延ばせる可能性がある。』

6月10日日経夕刊から、
『厚生労働省は10日までに、海外に渡航して臓器移植を受けた後に国内の医療機関に通院している患者が3月末時点で543人おり、うち25人の移植には4つの仲介団体が関与していたと明らかにした。・・・
 20年以上前に移植を受けた人も含め、過去5年間に38人が死亡、移植した臓器が機能不全になったのは25人だった。』

6月26日日経朝刊から、
『神経難病の一つ、パーキンソン病のため歩きにくくなってきた人にリハビリを行う際、歩くリズムに合わせて頭の外側から脳に電気刺激を与えることで歩行機能が改善したと、名古屋市立大などのチームが25日までに、英医学誌に発表した。』

6月23日日経朝刊から、
『東京農工大学とエステーなどは、特定の匂いを感じにくくする香料が存在することを実験で確かめた。香料があると鼻にある匂い物質の受容体が反応せず、悪臭でも感じにくくなった。』

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6月20日日経朝刊に掲載されたマレーシア元首相、マハティール・ビン・モハンマドさんの記事から、
『日本は不思議だ。米国に原爆を落とされたのに彼らとは友好国で、国内に米軍基地もある。なぜ中国や韓国と同じように親しくなれないのか。日本と中国、韓国には歴史的な問題はあるだろうが、過去に固執せず、今と未来を見据えて外交に臨むべきだ。残虐な歴史ばかりに目を向けると、過去に支配されてしまう。』

6月10日日経夕刊に掲載された歌人、馬場あき子さんの記事から、
『「女性の生き方には大変なものがあったけれど、60年前にはがんばれば良い世の中が来るという希望があった。今の歌人をかわいそうに思う。今は、歌いにくい時代です。複雑で、どこをどう愛したらいいかとても難しい」。』

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6月13日日経夕刊に掲載された医師、小笠原文雄さんの記事から、
『普段からお経を読んでいるので集中力がありました。お経を読んでいるといわゆるゾーンに入るんですね。だから勉強でもゾーンに入るんです。日曜日などに寺でひとりで勉強しているときに、檀家さんが訪れることがあります。しかし、勉強に没頭していて全く気が付かない。』

6月13日日経夕刊に掲載されたプロ野球ヤクルト、村上宗隆さんに関する記事から、
『王会長によれば、本塁打を量産しているとき、本人は案外淡々としているものだそうだ。なぜあんなに打てるのか、と周囲を驚かせても「本人にとっちゃ不思議じゃない。不思議じゃないから、もっともっと打てるわけでね。自分が感激したり、興奮したりしてるようじゃ打てなくなっちゃう」。』

6月3日日経朝刊に掲載された若松英輔さんの「セザンヌとモチーフ」という記事から、
『・・・少なくない言葉を発したあと、彼は最後にこういう。「要するに私というものが干渉すると、凡ては台無しになって了う。何故だろう」。』

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6月10日日経朝刊に掲載された若松英輔さんの記事から、
『経歴や過去の実績の話を得意げにされると興ざめになる。そこに立ち顕われるのは、影のようなもので、今、生きているその人ではない。過去を誇る人は、もっとも魅力があるのはかつて行ったことではなく、それらを昇華させ今、ここに存在しているその人自身であるのを忘れている。』

6月28日日経夕刊に掲載された将棋棋士、谷合広紀さんの記事から、
『この対局における藤井聡太七冠の凄まじさは、局面を一気にひっくり返す神の一手ではなく、相手がミスを犯しそうな局面に誘導する巧さにあった。相手にとって複数の有力手が見えるが、そのうちの一手が実は罠という局面にうまく誘導するのだ。こういった指し回しは現在の将棋AIを持ってしても定量化できていない部分である。正確な指し回しはもちろんのこと、人間的な勝負術にも長けているという点が藤井将棋の本当に恐ろしい部分だと思う。』

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6月9日日経夕刊に掲載された文筆家、寺尾紗穂さんの記事から、
『森崎和江「ははのくにとの幻想婚」に収録されている八幡製鉄所の労働者の聞き書きには、こんな言葉が出てくる。
「そりゃあ、おまえらが提出した資料や指令にもとづいてやっちゃいるさ。しかしな、鉄は生きもんだからな、計算器の結果どおりにいくかい。同じ原料でも炉の雰囲気が瞬間ごとに変化しているんだし、出てきたときはその度にかすかに質がちがうとばい。それを指令どおりに一律にやってみい。最後の工程じゃおまえの結果とは全然ちがうものになっているんだから」。』

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